豆を傷める四つのもの
焙煎した豆の香りと味は、時間とともに少しずつ抜けていきます。完全に止めることはできませんが、その速さは大きく遅らせられます。豆の鮮度を奪うものは大きく四つあり、保存方法とは結局この四つをどれだけ防げるかという話です。
- 空気:酸素に触れると豆の油分が酸化し、香りが濁る
- 湿気:水分を吸うと香りが抜け、ひどい場合はかびが生えることもある
- 光:直射日光は豆を温め、成分の変化を早める
- 熱:暖かい場所ではあらゆる変化が速くなる
豆の香りを奪う空気・湿気・光・熱の防ぎ方、常温と冷凍の違い、冷蔵庫を避ける理由、鮮度の見分け方をまとめました。
焙煎した豆の香りと味は、時間とともに少しずつ抜けていきます。完全に止めることはできませんが、その速さは大きく遅らせられます。豆の鮮度を奪うものは大きく四つあり、保存方法とは結局この四つをどれだけ防げるかという話です。
焙煎したての豆は中にガスが多く、すぐにいれると味が荒く不安定になることがあります。数日たってガスがある程度抜けると味が落ち着き、その後は少しずつ香りが弱まっていきます。豆や焙煎度によって違いますが、おおむね焙煎後数日から二〜四週間ほどがおいしい時期とされます。深煎りの豆は表面に油が浮いていて、浅煎りより変化が早い傾向があります。だから焙煎日を確かめ、この期間内に飲み切れる量だけ買うことが、どんな保存方法よりも効果的です。
豆を挽くと空気に触れる表面積が大きく増え、香りがずっと早く飛びます。粉は数時間たつだけで香りの差を感じるほど変化が速いのです。いちばん確実な保存方法は、豆のまま買って飲む直前に必要な分だけ挽くことです。ミルがなく粉を買う場合は、一週間前後で飲み切れる少量を選び、密閉容器に入れてできるだけ空気を抜いておきましょう。ミルを新しく買うなら、刃が回って細かく砕く方式より、二枚の刃の間ですりつぶす方式のほうが粉の大きさがそろいやすい点も参考になります。
数週間で飲み切る豆なら常温保存で十分です。大切なのは密閉、遮光、そして温度変化の少ない場所です。
一か月以上置く豆なら冷凍が役立ちます。ただしやり方を誤ると湿気がついてかえって逆効果になるので、方法が大切です。
冷蔵庫はコーヒー豆の保存には意外に向かない場所です。扉を開け閉めするたびに温度が上下し、冷えた豆を暖かい空気にさらすと表面に水滴がつきます。この湿気が繰り返されると香りが早く抜けます。また豆は周りのにおいをよく吸うので、漬物やおかずのにおいがコーヒーに移りやすいのです。短期なら常温、長期なら冷凍と分けて覚えておくと簡単です。すでに冷蔵庫に入れている豆があるなら出し入れを繰り返さず、常温の密閉容器に移してなるべく早く飲み切るほうがよいでしょう。
古い豆がすぐ体に悪いというわけではありませんが、味ははっきり変わります。次のサインが見えたら残りの豆は早めに使い、次回は少なめに買うのがよいでしょう。ただし、かびが見えたり酸っぱいにおいやかび臭さがしたりする場合は飲まずに捨ててください。
いちばん多い失敗は、大きな袋を開けたまま何か月も使い続けることです。見た目がよいからと透明な容器に入れて日の当たる棚に置くのも、香りを早く失わせます。冷凍した豆を袋ごと出し入れするのを繰り返すのも避けましょう。保存より簡単な解決策は、少なめにこまめに買うことです。焙煎日をカレンダーに書いたり容器に貼ったりしておけば、いつまでに飲み切るか忘れずにすみます。
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